No.6 真宗大谷派で使われる三種の回向

 

 

 

      

 

願以此功徳 平等施一切 同発菩提心 往生安楽国

 

願はくは、この(経文の)功徳をもって、平等に一切[衆生]に施して、[一切衆生と]同じく、菩提心を発して、[一切衆生とともに]安楽国(極楽)に往生せん

 

善導大師の『観無量寿経疏』の中の「勧衆偈」(大谷声明集所収)最後の句

 

      

 

世尊我一心 帰命尽十方 無碍光如来 願生安楽国

 

世尊(釈迦仏)よ、我、一心に尽十方無碍光如来(阿弥陀仏)に帰命して、安楽国(極楽)に生まれんと願う

 

天親菩薩の『浄土論』の中の「願生偈」(大谷声明集所収)最初の句

 

 

我説彼尊功徳事 衆善無辺如海水 所獲善根清浄者 迴施衆生生彼国

 

我、彼の尊(阿弥陀仏)の功徳の事を説くに、衆善は無辺にして海水の如し

獲られる所の善根、清浄なれば、衆生に回施して彼の国(極楽)に生ぜしめん

 

龍樹菩薩の『十二礼』最後の句

 


 

 

尊者、如来、仏といった尊称は、釈迦仏か阿弥陀仏のどちらかを指す。

教主の場合、釈迦仏。救主の場合、阿弥陀仏。

 

「勧衆偈」(大谷声明集所収)を読む場合、回向に願以此功徳を使うと重複するので、回向は我説彼尊が使われる(葬儀・中陰 勤行集)

 

 

間違いや不明な点がありましたら、メール等で助言いただけたら幸いに思いますaab90280@pop13.odn.ne.jp

 

 戻る